†錬金術の考え方†

エド:さぁ気を取り直して行くぜ!
錬金術の哲学体系は一見難解に見えるけど、意外に簡単なんだ。
ホントは等価交換してもらいたいとこだけど、タダで教えてやるんだ、感謝しろよ!
ウィ:・・・またスパナくらいたいの・・・?
エド:・・・・・滅相もございません。
えー、まず基本的な考え方を一言で言うと、
「あらゆる自然現象やこの世界に存在するすべてのものには、生きた宇宙エネルギーである第一要因が働いている。
この第一要因はさまざまな現象の中で働いているが、本質的には唯一つのものである。」
つまり、存在するのはそのエネルギーだけで、すべてのものはそのエネルギーが形を変えて現れたものだ、ということだ。
俺たち錬金術師はこの第一要因(=エネルギー)を「世界霊魂」と呼んでる。
錬金術師は世界全体を世界霊魂によって統一的に説明しようとするんだけど、これがなかなか理解されなくて・・・
アル:兄さん、ずれてるずれてる
エド:おっとごめん。で、すべては一つのものでできているから、世界霊魂を手に入れればどんなことでも可能になるはずだ。
それで、世界霊魂を具体的な形で捉えて利用することが錬金術の目的の一つになったわけだ。
ウィ:それってつまり賢者の石のこと?
エド:ん、ま、そういうことだ。
ウィ:賢者の石の製造には壷が重要なんだよね。
エド:なんでそんなこと知ってんだ・・・。
ウィ:それにしても世界れんこん?なんて言われても全然わかんない
エド:世界・霊・魂!
ありきたりなボケはほどほどにしてくれよな。・・・おっと、そうはいくか!(スパナ避ける)
んで、世界霊魂を手に入れるためには、この世の法則を認識しなきゃならない。
法則を認識して、それを実験で実践することで世界霊魂を物質化するんだ。
この「法則」はどのようなものなのかを説明するな。

まず錬金術ってのは、天上界も地上界も同じ仕組みでできているってことを前提に、
世界創造のときに働いた原理を、実験器具の中で再現しようとすることなんだ。
神が大規模に行ったことを実験器具の中で小規模に再現しようってことだな。
法則を認識して、神を超越することを目的とする、とも言えるかもな。

ウィ:で、法則ってどんな法則なのよ?
エド:まぁそうあせんなって。
これでもかなり簡潔に説明してるつもりなんだけどな。
やっぱりアルに教えてもらったほうがよかったんじゃねぇ?
ウィ:やるって言ったのはあんたでしょ。
エド:(減らず口!)
で、錬金術師たちの宇宙観がまた面白いんだよ。
天上界での出来事と地上界の出来事は互いに反映しあう、という考え方だ。
このと場合、天上界は恒星・惑星などのマクロコスモスを示し、地上界はミクロコスモスである人間を示す。
実験の時にはその対象物がミクロコスモスになる。
そして、その対象物の構造にはマクロコスモスの構造が反映される。
この対象物を洞察し、その構造を認識することによってマクロコスモスである世界全体の法則をも明らかにすることができるんだ。
このように創造の方法を理解し、世界を形成してきた様々な法則を把握する。
ちなみにこの宇宙論は実験の過程・方法に密接に結びついているんだぜ。
ウィ:じゃ、天上界と地球の空間的な関係はどうだったの?
エド:昔の人は地球は天空につきでた円板のようなもんで、同心円型と考えていたらしい。
現在判明している地球の形とは違うけど、すべてのものに世界霊魂が内在しているということを確信してればいいんだそーだ。
ウィ:なんかてきとーなとこもあるんだね・・・
アル:大した問題じゃないからね。
ウィ:どーも納得いかないよ〜
エド:まぁ流しといても問題ないから。空間の次は時間の捉え方だな。
同心円型の空間構造から、時間も循環するものだと推測された。
世界は循環的な発展の仕方をすると考えられていたから、時空は直線的に続くものではなく、循環する円環構造をしてるんだ。
ここで自らの尾をかむ蛇、ウロボロスの図がでてくる。
アル:ウロボロスは循環する時間の象徴なんだよね。
そして錬金術師にとって、万物は循環し時間は円環構造だってことは自明のことなんだ。
ウィ:あ、わかった!世界れんこんは「全は一、一は全」のことだよね!?
アル・エド:世界れんこん!!・・・あれ?
エド:(ゴホン)てかいまごろ言うか!?まぁその通りなんだけどな・・・。
循環も含めて「全は一、一は全」なんだな。
これがわかれば基本はOKだぜ!
ウィ:やった♪なんだ意外と簡単じゃない!
アル:さっきまでの苦悩はどこへやら、だね。
次はいよいよ記号に入ってくよ

始めに戻る